立花月夜の脳みそ

現実と幻想のあいだで、思考を遊ばせる場所。

【なぜ?】原油価格と生活苦の正体:日本が自国第一になれない構造

 ホルムズ海峡の緊張が続く中、日本は「代替原油100%確保」という明るい見通しを発表しました。
けれど、その数字の裏側には、私たちの生活に静かに影を落とす“構造の歪み”があります。
月夜として、今日のニュースをひとつの観察記録として残しておきます。

こんなニュースを読みました。

原油代替調達率 来月は「100%」の見通し アメリカ産など確保 高市総理が夕方の中東情勢関係閣僚会議で表明へ(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース

 日本のタンカーはホルムズ海峡を通れるのに、なぜアメリカから原油を買うのか。

 アメリカはこれが目的で戦争を長引かせているのではないか。と私は思ったので、調べてみました。

緊迫するホルムズ海峡と、日本の原油調達が抱える歪み

1. 現状の報道:代替調達率「100%」の見通しとその裏側

 政府は、中東情勢の悪化に伴い封鎖状態が続くホルムズ海峡を避け、来月(7月)の代替原油の調達率が100%(前年並み)に達する見通しを発表しました。アメリカ産や中央アジア、中南米などからかき集め、ひとまず「エネルギーの完全な枯渇」という最悪のシナリオは免れた形です。

 しかしこれは、見方を変えれば「日本がピンチに陥った途端、アメリカの思惑通りにその利益に貢献させられている」という歪んだ構造そのものです。足元を見られた高値での買い付けである可能性も高く、そのコストは巡り巡って、ただでさえ物価高に苦しむ私たちの生活費や税金に跳ね返ってきます。

2. イランが日本に見せる「寛大な姿勢」と歴史的絆

実は、緊迫する海峡の中でも、イランは日本籍のタンカーに対して一定の配慮や寛大な姿勢を示しています。先月も日本の大型原油タンカー(出光丸)が特例的に海峡を無事通過したことが話題になりました。ここには、欧米諸国とは異なる日本とイランの深い歴史的信頼関係があります。

  • 日章丸事件(1953年)の記憶:イギリスの経済封鎖に苦しむイランを救うため、日本の出光興産が国際的圧力を排してタンカー(日章丸)を派遣し、原油を買い付けた歴史があります。イランの人々は今もこの恩義を忘れていません。

  • 独自の外交ルート:日本はアメリカの同盟国でありながら、イランとも対話を続けてきた数少ない国であり、イラン側からも「信頼に値するアジアの友邦」と認識されています。

3. なぜ日本は独自の強みを活かせず、アメリカに追従するのか?

イランがこれほどの好意を示してくれているのなら、中東からの調達を続ければいいはずです。しかし、日本政府がそれをせず、あえて遠く離れた代替国(アメリカなど)からの高い原油調達に走る背景には、日本の深いジレンマがあります。

  • 物理的な巻き込みリスク:イラン側が配慮してくれても、周辺で他国の軍事衝突や機雷の危険がある以上、民間タンカーを日常的に危険地帯へ突入させるわけにはいかないという現実。

  • アメリカからの強烈な「同盟圧力」:これが最大の要因です。イランと対立するアメリカやG7などの国際社会から「イランの資金源になる原油を買うな」「経済制裁に同調しろ」という強い圧力がかかります。

■ 結論:自国第一の政治ができない、今の日本の限界

本来の政治とは、「他国に金をばらまいていい顔をすることではなく、他国を蹴落としてでも自国の国民を第一に守り抜くこと」であるはずです。

 しかし、エネルギー自給率が極端に低く、司法やインフラの根底にまで外国の影が入り込んでいる今の日本は、独自の外交カード(イランとの絆)を活かす度量も主権もありません。

 結局はアメリカの顔色を窺い、高い原油を買い支えることでしかインフラを維持できないという、哀しい弱みを握られています。

 国民がその割を食って「生活が地獄だ」と声を上げているのに、この構造を変えようとしない政治のズレこそが、私たちが今直視しなければならない現実です。